マイナースポーツをやるメリットの一つとしてよく言われる
「簡単に日本代表になれる」というのは果たして本当なのか。
基本的にマイナースポーツって、「競技人口の少なさから、競争率が低い」と見られがちだよね。まぁ実際、1/100000で選ばれるのと1/100で選ばれるのだったらどっちが簡単そう?って聞かれたら、大多数の人は後者だって言うでしょう。
ただ、新興のスポーツでもない限り、やっぱり「ずっと続けている人は上手い」んだよね。どんなスポーツでもそうだけど、競技に関わっている時間が長い方が間違いなく経験値で差が出るから。
でも、じゃあ今からトップレベルに追いつくのは無理なのか?っていうと、勿論そんなことは無いだろう。他のスポーツでブイブイ言わせてたアスリートなら、しっかり練習を積めば数年程度で代表入りすることだって夢物語じゃないと思う。ただ、そんなに簡単ではないし、少なくとも数回練習したぐらいで成せる事ではない。
つまり、何が言いたいかっていうと、軽い気持ちで出来るほど甘くはないけど、正しい努力を継続できれば現実的にチャンスはあるよって事。
チュックボールはアジア圏のレベルが非常に高いし、国際大会を経験すると見識が一気に広がるから、今やってる人も、これからやってみたいと思ってる人も、どうせなら高みを目指して欲しいと思います。
さて、肝心のチュックボールで日本代表になるにはどうしたら良いか。
まず最初に、代表のレベルは世界的に見てもかなり高いです。瀬上や豊山の中心選手たちは技術・経験共に相当の実力者揃い。
ただ、目標を代表入りにするなら誰にでもまだチャンスはあると思います。
そもそも、チュックボールは一試合が15分×3クォーターの長丁場。そして生粋のアスリートはほぼゼロなので、一試合通してフルでパフォーマンスを維持することは難しい。だからこそ、何か強みがあれば代表チームで出番はある。
戦術的にも、目指すチームは「全員で勝つチーム」だから、ジャンケンみたいにどれが一番強いってことはなく、相性や戦況を見て最善手をうちたいと思ってる。
だから現状でグーの選手が多いなら、パーかチョキの選手を目指していけば、代表入りの確率はより高まるんじゃないかな。
ただ、通常のチームなら何か一つでも強みがあれば十分に活躍出来るけど、代表クラスの試合だと、攻守ともに高い水準で安定感のある選手じゃないと試合に出るのは難しい。弱点があったらひたすら狙われちゃうからね。
各ポジション毎に選考基準を挙げると
●シューター
スカイプレーに対応でき、精度の高いパスが出せること。
シュートコースは最低3種類で、威力を落とさないうちわけが出来る。
小手先の技よりもシュートの力(威力)を重視する。
●キャッチャー
左右への動きに機敏で、守備範囲が広い。
初見のシュートでも数回で対応出来る。
3本目の攻撃参加が出来る。
●センター
キャッチ・パスを正確にミス無く出来る。
的確にフォローに入れる。
視野が広く、試合の流れに合わせて声掛け等が出来る。
状況によって攻撃や守備にも参加する。
飛び抜けた長所があればこの限りではないけど、代表を目指すなら最低限満たして欲しい要素です。
そこそこの運動経験者だったら、3年ぐらい正しい努力を積めば、現実的に代表入りを狙えるぐらいになるかな。やる気や環境にもよるけど、本人のセンス次第ではもっと早いかもしれません。
これが例えば真のアスリート(プロ野球選手が転向してくるとか)だったら、一体どれだけのスピードで代表レベルに育つのかとか興味はある(笑
なんにせよ、ちょっと練習しただけで代表入り出来るほどに甘い世界ではないことは確かです。でも真剣に続けたら、現実的に代表入りが狙えると思うので、やりがいのある競技なんじゃないかな。