福ちゅく2nd

瀬上チュックボールクラブの活動記録(非公式)・イベント・技術指南・過去語りなどなど、チュックボールに関する話題を好きなように書いていくブログです。

日本代表の目指し方2

前回は「代表入りは簡単じゃないけど、不可能でもないよ」って話でした。

今回はより具体的な話を。

なお、内容はあくまで個人的な意見です。選考について多少の影響力はあると思うけど、公式ではないので100%の保証はありません。予めご理解下さい。

 

●選考対象になるための最低ライン

まずは大前提として「ミスが少ない」ということ。チュックボールの試合を見ていると、シュートミス・ラインクロス・パスミスが意外と多いんです。如何にしてミスを少なくするかが試合に勝つための大事なポイントとなり、どんなに強いシュートを持っている選手でも、成功率が悪ければ試合では使いません。また、チュックボールにはドリブルが無く、ボールを繋ぐパスが非常に重要です。投げるのも捕るのも正確さと確実さが要求されますが、ベテランのプレイヤーでも最後までミスしないのは意外と難しい。守備はどこまでがミスっていうのは判断が難しいから、守備範囲の捕り落としが少ないってぐらいでいいかしら。

 

●各ポジションごとの評価基準
■シューター
・国際基準のジャッジに対応出来る
 ─国際大会では特に着地やオーバーラインの判定が厳しい
  場合によってはシュートを根本から変えないといけない事もある
・シュートの威力
 ─ディフェンス関係なしに得点できるパワーがあるか
 ─どんな状況でも強いシュートがうてるか
・種類の多さ
 ─シュートコースは最低3コース。また高低差2種類ぐらい欲しい。
・決定率
 ─パスのキャッチミスやシュートミスがあれば大きなマイナス評価
スカイプレーの練度(初めての相手と合わせやすいかも)
 ─ある程度誰とでも合わせられる柔軟さ
 ─相方が捕りやすいパス

 

※チュックボールは「点は取り難く、失点は容易い」
 特にシューターはシュートミスは許されない
 決定率100%、成功率50%のシューターAと
 決定率50%、成功率100%のシューターBではBの方が
 はるかに評価は高い。
 どちらも期待値的には「2本シュートをうって1本決まる」
 点では同じだが、ここにはとても大きな差がある。
 シュートミスは問答無用でその場で失点になるが、シュートさえ成功していれば
  1、相手の守備が捕り損なうかもしれない
  2、捕球した後の反撃で、パスミスがあるかもしれない
  3、相手のシュートミスがあるかもしれない
  4、守備が成功し、もう一度攻撃できるかもしれない
 と、1点を失うまでに沢山のチャンスがある。


■キャッチャー
・捕球力
 ─手の届く範囲をしっかり守れて一流
  到底届かないようなシュートを止めてこそ超一流
・敏捷性
 ─海外の早いスカイプレーに対応出来る
  態勢が崩れていても(動きながらでも)捕球出来る
・安定感
 ─守備範囲のボールは取りこぼさない
・三本目の攻撃参加
 ─シューターほど多彩なシュートは求めない
  「捕球からシュートまでの動作が速く・高威力か」を重視

 

※強豪国の攻撃はとにかく「早くて強い」。フィジカル的な所も大きいと思うけど、国内のものと質が違うシュートがくる。スカイプレーも上手く、基本的に腰を落としてボールを迎えられることなんてない。基本は動きながら、体勢の崩れた状態で強力なシュートを止めなくてはいけない。

 


■センター
・正確性と安定性
 ─ほぼ全ての攻撃はセンターを起点に始まる
  1試合を通して正確に取りやすいパスを維持できるか
・運動量とボールへの嗅覚
 ─守備時は必ずフォローに入るため、高い持久力が求められる
 ─上がったボールに対しての反応はもとより、空いたスペースにも入る
マルチプレイヤー
 ─最低限の攻撃や守備もこなせること

・視野の広さ
 ─的確な状況判断と声掛け、試合のペースを作る

 

※普通のセンターは、パスが安定して上手いぐらいで十分だが、国際試合レベルになると要求されるものが跳ね上がる。攻守パスに長けたプレイヤーとしての完成度は勿論のこと、ペース配分や状況に応じた判断力といったリーダーシップも必要。

 

●チームメイトと目指すのが近道

1人では出来る事は限られているが、連携によって1+1が3にも4にもなるのがこのスポーツの面白いところ。

単体では怖くないシューターが、特定の相方を得て止まらなくなってしまうこともよくること。また、守備でも横に居るのが気心が知れている相手だと、お互いの弱点をカバーできるので隙が少なくなる。

実績から見ても、直近の国際大会でもネット毎に同チームで並べる事が多い。

(片面は瀬上3人、片面は豊山3人など)

だから個人の能力UPは勿論のこと、チームメイトと協力して「連携」を強化していくことも同じぐらい重要です。

選考も総合的に判断するので、「この組み合わせは強い」って事なら、まとめて代表入りも有りうる。

 

●最後に

今まではマイナースポーツの特性上、「守備は苦手だけどシュートが強い」とか、「シュートは苦手だけど守備専門で」といった一芸が特に重視されてきたが、国際大会を経て、求められるのは「攻守共長じている選手」に変わってきた。最早、得意な事だけを伸ばせばなんとかなる時代ではなくなってしまった。(一芸を極めて代表入りしている選手も一部存在しているが)

これから代表を目指す選手は、攻撃だけ、守備だけではなく、チュックボールの全てのプレーを楽しんで技術の向上に努めて欲しい。

 

 

実際の練習方法や心がける事はポジション別に以前の記事でも触れていますので、よかったら参考にしてください。

昔と変わってきた部分もあるから、そのうち最新版を書き起こすかもしれません。