福ちゅく2nd

瀬上チュックボールクラブの活動記録(非公式)・イベント・技術指南・過去語りなどなど、チュックボールに関する話題を好きなように書いていくブログです。

自分の中のチュックボール黄金期

ベンチャースポーツであるチュックボール。

名前すら聞いたことのない人がほとんどだと思うけど、運良くこのスポーツに出会えたことは自分の中で大きなプラスだった。

 

どうでもいいけど、ベンチャースポーツってのは最近になってからの呼称で、昔はマイナースポーツって呼ばれてたんだよね。他に同じカテゴリーのスポーツとしては、キンボールとかペタンク、スポーツチャンバラなどがある。

 

チュックをやってた事によって、履歴書のPR欄に書いて面接官から「これは何!?」って話題のキッカケになったり、メジャースポーツに比べると競争率が低いので、比較的簡単に日本代表になって国際試合を経験出来たりと、単純な球技としての楽しさの他にも色々とメリットがあった。

 

ところで、「簡単に日本代表になれる」ってベンチャースポーツではアピールポイントとして良く見るけど、これは間違いじゃないけど正解でもない。

確かに競技人口が少なければ競争率は低くなるけど、その分残っているのは少数精鋭なんだよね。真剣にチュックを続けてきた選手の経験値は、流石に一朝一夕じゃ越えられない。例えば他のメジャースポーツのプロ選手なんかがこのスポーツを始めて、いきなり活躍できるかっていうと難しいと思う。勿論、元々のフィジカルとかは高いだろうから、真剣に一年ぐらい練習すればトッププレイヤーの仲間入りすることは難しくないだろうけどねw

 

話を戻して、なんでここまでチュックボールに熱中したかっていうと、一番は環境が大きかった。一緒にやる仲間は何よりも大事。ぶっちゃけ、当時のメンバーで遊べるなら野球でもサッカーでもいいし、なんなら鬼ごっこだろうが遊戯王とかMTGでも良かった。

当時のチュックボールは「ルールと道具しかない」状況だったんだよね。今みたいなスカイプレーがあることなんて想像すら出来なかったし。戦術も、フォーメーションも、楽しみ方すら自分たちで1から考えて作り上げていった。そういう、「友達と一緒に、これまで誰も知らなかった珍しいスポーツを攻略していく」ってシチュエーションが最高に燃えたから楽しかったんだ。

 

で、程よく遊べて、「俺たちって結構上手いんじゃね?」って思い始めてた矢先に、日本選手権の存在を知って参加したのが本当に奇跡的な良いタイミングだったw

それまでは身内でしかやってなかったから、いつもは敵だったチームメイトが今度は味方になって、協力して他のチームに挑むってシチュエーションも当時高校一年生だった俺達には最強にハマった。で、大会結果も、一回戦は圧倒して勝って二回戦は日本最強チームに圧倒されて負けるっていう「酸いも甘いも経験できた」最高の結果だった。それが自信になって、目標になって、モチベーションになった。

最初は身内でワイワイ楽しんで、試合で目標や向上心が芽生えて、今度はそれに向かってチームメイト(=同級生、友人)と努力していくって、ハマらない理由がないw

 

昔の日本選手権は参加チームも今の3倍ぐらいあったし、瀬上は中の下ぐらいからのスタートだったから参加するたびに刺激と発見があって本当に楽しかった。

その集大成として、高校最後の大会で準決勝まで勝ち上がって、歴史に残る試合が出来いが出来たのも本当にいい思い出になったね。

自分にとっては部活感覚で部活よりも簡単で自由で楽しいスポーツが出来て、中学生時代の仲の良い友人と高校がバラバラになっても定期的に遊べて、それぞれが進路の高校からも新しい仲間を連れてきてコミュニティが大きくなってきて、中学・高校生という多感な時期に最高に楽しい経験が出来たのが僥倖だった。

 

自分の中で一番楽しかったのは、始めたばっかりの中学二年生の時から高校三年生の間なのは間違いないね。ぶっちゃけそれ以降は日本一になるまで印象が薄くて、惰性で続けてたようなイメージ。自分でも忘れてたけど、竜曰く集まりが悪かった時期があったらしく、練習に行ってなかった時期もあったのかもしれないw

 

日本選手権で勝ちたいって思うようになってからは、チーム内でも衝突や分裂があったりして、当然一筋縄ではいかなったんだけど、今となってはそれもいい思い出。

 

あとチュックを通して沢山の良い出会いがあったのも良かったね。

東京の立川堂さんからはチュックの楽しみ方を教えてもらって、仲良くなって一緒に合同合宿をした。今の瀬上があるのは間違いなく立川堂さんのおかげ。

豊山や本町のトップレベルの方から技術的な話を聞いて感動したり、何故か公式戦で他チームに応援されたり、日本選手権の開会式で行われる体操のお姉さんが大好きだったり。

同じチームでも仲間(主に同年代の友人)も増えたしね。

 

当時の大会参加ってのはちょっとしたお祭りみたいなもんで、友達と一緒に旅行するのと同義だった。移動すら楽しかったし、夜更かしして遊んで翌日の大会に影響が出たりしたり馬鹿で最高だったw

 

どうしても昔と比べると、環境的にも心境的にも今のチュックボール界は変わり映えがしなくて当時ほど心から楽しめてないんじゃないかと思う。

ちょっと前に東アジア選手権をはじめとする国際試合関係で界隈が盛り上がって、その時期は久しぶりに楽しかったんだけど、今は目標とするべき大会も無くなっちゃったしね。現状、国際試合を目標にするには問題点が多すぎてあまり現実的じゃないのもモチベーションが上がり切らない要因の一つだろうね。やっぱり目標は大事。日本一になるより、そこに至る道中の方が楽しい事は多かった。努力が結実して最高の結果になったのは勿論嬉しかったけどねw

最近の虹ヶ咲や東京の新チームを始めとする新しい動きには期待もしてるし楽しみでもあるけど、界隈全体が全盛期に近づくにはあと何年かかることやら。

年齢としてもピークを過ぎて、現役で居られる時間は残り僅かだろうし、願わくば最後に、十分に準備をしたうえで世界最強の台湾チームに大きな挑戦をして、有終の美を飾りたいとも思う。

 

まぁ界隈は衰退期でも、ありがたいことに我がチーム瀬上は脱落者もなく、新規も増えてるし、毎回の練習も楽しいけどね。接触がないから高齢でも出来る生涯スポーツだし、なんだかんだで体が動くうちはずっと関わってると思うし、今ぐらいの歳になってもそういう機会があるってことは幸せなんだと理解もしてる。

 

まとまりがなくてほぼ自分用の備忘録になってるけど、改めて思い返してみると本当に色々な事があったな。現環境で自分や周りが最大限に楽しめるようにしつつ、後輩たちには自分と同じように良い経験を沢山して貰いたい。大人は大変だ。